梢の花びらを散らし

 

 

 

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わたしよりも背の低いおばあちゃんに、ちいさいねえ、と笑うと、昔はれいちゃんのパパよりもおっきかったの!とおどけた。わたしはおばあちゃんに似ていきたい。大きな金色の鍋で煮付けをこさえてさ。あと2年くらいで死ぬ気がするんだよねえ、と言われたので、わたしはあと5年はイケるとおもうよ、と笑った。イケるかなあ。イケるよお。わたしの結婚式出てもらわないと困るし。

 

 

 

たいしたことなかったな、っていろんなことを踏み越えながらこれからも暮らしていくのかな。0か10しかないと思ってたし、そうじゃなきゃ嫌だって思ってたけど世の中は割と3と7くらいで回っている。気がする。

 

 

退勤したらはげしい天気雨で、映画館通りの花屋の軒下で見知らぬおじいさんと雨宿りした。全然止みそうにないから、おじいさんにかるく会釈をして諦めて歩き出した。キャバクラの看板にほんもののあげは蝶がとまっていて、わたしに驚いて飛び立った。ガソリンが垂れた虹色の水たまりを踏んでしまう。あんみつの缶が吸い殻入れになっている。そういう些細なことにたまらなく胸が苦しくなる。夏かあ。

 

 

ハムスターだったら滑車をいくら回しても足りないくらい、しあわせが毎晩ぶり返してくる。ハムスターはしあわせだから滑車を回すわけじゃないかもしれないけど。

 

 

 

スパークリングワインを飲んだ。

コンビニの、缶のやつ。

 

 仙台でも盛岡でも彗星でも月の裏側でもいいからさ。連れてってね。