ファミマの生ハム

 

コンタクトを切らしたのでここ3日眼鏡で職場に通っている。ガラスに映る自分の顔の野暮ったさに思わず哀れみの表情を向けてしまう。冴えない。冴えないなおい…顔がダサい。

 

帰り道、何の気なしに眼鏡を外して歩いたら思いの外すべてがぼやけてくらくらした。

 

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こんなに見えてなかったかな。0.4のわたしでさえこんなに見えないのだから、よっぽど目の悪いミドリはもっとひどいのではないか。朝なんか、初めて人間界に来た生き物のような動きで眼鏡を探しているし。「眼鏡を外してわたしを抱きしめているとき、わたしがあざらしにすり替わっても気がつかないんじゃない」と言うと、「そのときは、生臭いからわかるよ」と言われた。そうでしょうけど。あざらしが好きなのに、あざらしにあんまりいい思い出がないのに、あざらしが好きだからなにかとあざらしを会話に出してしまう。

 

 

この前試着してからずっとJINSの眼鏡が欲しい。12000円のやつ。うーん……

 

開運橋でカメラマンっぽい人が大きなカメラを構えていたからつられてそちら側をみたけど、取り立てて美しい風景じゃなかった。駅地下の八百屋で里芋を選んでいたおばさんが、その状態で遠くの誰かをみつけて、里芋を持った手をぶんぶん振っていた。よぼよぼの干し梅をべっこう飴で閉じ込めたお菓子を眺めながら、過去の最悪だった出来事もこんな風に固まってくれればいいなと思った。んや。そこまで思ってないです。あのときあんなに大きくて深くて途方にくれるような絶望だったものが、干し梅みたいにしょぼくなっていくな、とは思っている。

 

 

 

 しゃきしゃきしていたのに、駅地下を歩きながらお腹がすいて来たらへとへとになってきて、いちじくと生ハムを買ってしまった。こんな日は小さな部屋に帰りたいきもちになる。わたしの616号室には、いま誰が住んでいるんだろう。HALCALIクチロロのcosmic danceを8回聴いているうちに、帰宅。