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人生は円グラフだからなるべく思い出したくないことがあるなら他のもので埋め尽くしながら寿命を延ばし続けるしかない。カメラはいつでも生きているものを生きていないものにしてしまう。地層を重ねて重ねて重ねて重ねて石油になってようやくありがたいと思えるようになる。半年くらい長い眠りに沈んでいた後輩から連絡がきて喋りすぎてしまう。

 

また3時に起きた。起き抜けにため息をつくくらい嫌な夢だった。ありありと深層心理の再現ドラマなのでその深層心理にうんざりしてしまう。飛んでるシーンのウルトラマンは拳と頭がでかくなるように最初から遠近法で作られている。飛び出して見えていたんだろうなと思う。お手洗いに行って、水を飲んで歯を磨く。また眠ろうか迷ってシャワーを浴びる。日が落ちて間もない時間や日の出る寸前の暗い浴室が好きだ。湯船で枯れたバラを千切ったりしたこともあった。あのやけに生々しい手触りは何だったのだろう。向き合わなければいけないものに向き合って、こんなことなら最初からもっと向き合っておけばよかったって思う。それでもあの時はそうするしかなかったことをよくよく自分に認めてあげた上で、腕を組んで唱える。

 

逃げんな。

 

いいからやれ、いますぐやれ、具合が悪いなら病院へ行け、うそをつくな、疑うな、抱きしめたものだけを信じろ。

 

とか言ってるけど。こえ〜よなあ、不安だしなにもかも。でも他人を憎んだり自分を苛んだりしているのは暇だからなんだよ。これは本当に。絶対他にやるべきことあるんだよ。洗濯機2回まわして2回ぶん干した。

 

 

去年毛蟹と観たボルタンスキーのさざめく亡霊たちの話を、青葉くんにしなくちゃ。あれのもっとわたしたち的なやつが出来たらいいと思ってるから。

写真の中から、文字の中から、音楽の中から、いつでも目の前に飛び出すわたしでいたい。わたしであることにまつわるすべてを、だれよりもわたし自身がぞんざいに扱わないこと。