10月26日

青葉くんと3時間ずっとボールペン片手に唸っていた。話が弾んでばかりで決めるべきことはあまり決められなかったかもしれない。でもいい弾みかただった。わたしは特定の人たちの前で、たくさんのスーパーボールをぶちまけたようにあれこれうきうきとおしゃべりしてしまう。止められない。思いついた順に思いついたことを話す。青葉くんが、追いつけない、追いつけない…と言いながらもうれしそうにペンを走らせるのを心地よく思い、なおも話し続けた。ボルタンスキーと、コアラのマーチと、小灰蝶と、ブルーインパルスと、結露と、名和と、徳仁。目に青葉!と言ったらわかってくれるの!と感動されて可愛いと思った。青葉くんは5月生まれじゃなきゃだめだよな。わたしは6月生まれじゃないけど。人差し指を向けてバン!と言って、ヴッ、と言ってくれたらそのときそのバン!ははたして言葉だろうか。お水のお湯割、と言えば、お湯のロック、と帰ってくる。うすぼんやりエチュードだと思う。はた、と、玲音ちゃんはたのしそうでいいな。と言われたので、たのしいよ〜ちょ〜たのしい、うきうきしちゃう。と返して、先にお会計をして帰った。わたしは青葉くんの困った顔が青葉くんだなと思っている。

 

リーベの紅茶に添えられたミルクが温まっていることを、人差し指の腹を当てて確かめて微笑むようになったのは確実にあの日記のせいだと思う。きみが水中で吹く口笛の音を聞かせて。

 

次から次へといい知らせが舞い込んできて、すっかり花束を買うお金がない。